
資料の挿絵に使う AI 画像生成はどれ?5 つを商用利用の条件と料金で比べる
この記事の答え資料の挿絵に使うなら、商用利用の条件を公式に書いている道具から選びます。Adobe Firefly はベータ版以外の機能で作った出力を商用プロジェクトに使えると書き、Canva・ChatGPT・Midjourney は生成物が利用者のものだと定めています。Google の Gemini は無料でも作れますが、目に見える透かしが既定で入ります(設定で外せます)。
- 商用利用の条件は公式の規約に書いてある。書き方は道具ごとに違う
- 無料で試せるのは 5 つのうち 4 つ。Midjourney だけ無料枠が無い
- 透かし・人物・ロゴの 3 点を、社外に出す前に確かめる
挿絵に使えるかどうかは、公式の規約の書き方で決まる
資料の挿絵に AI の画像を使えるかは、その道具の公式の規約に書かれた条件で決まります。書き方は 3 通りに分かれます。機能の条件つきで「商用プロジェクトで使える」と書くもの(Adobe Firefly)、「生成物は利用者のもの」と所有で書くもの(Canva・ChatGPT・Midjourney)、所有だけを書いて商用の可否には触れないもの(Gemini)です。
ここでいう挿絵とは、表紙の背景、章の扉、サービスの使用イメージのように、事実を示すためではなく理解を助けるために置く画像のことです。売上のグラフや製品の実物写真は挿絵ではなく資料の中身なので、AI に作らせるものではありません。
5 つを料金と商用利用の条件で比べる
5 つのうち 4 つに無料枠があり、商用利用の条件はすべて公式の規約かヘルプに書かれています。料金の単位は道具ごとに違い、クレジット・利用回数・GPU 時間・プランごとの上限が混在します。金額はいずれも 2026 年 9 月 16 日に各社の公開ページで確認したものです。
| 製品 | 料金 | 無料枠 | 商用利用 | 権利・補償 | 日本語の指示 |
|---|---|---|---|---|---|
| Adobe Firefly | 無料 / スタンダード ¥1,580 / プロ ¥3,180(1 人・月、税込) | 1 日ごとの回数(毎日リセット) | ベータ版以外は商用で使える | IP 補償は法人の対象プラン | 対応(100 以上の言語) |
| Canva | 無料 / プロ ¥11,800 / ビジネス ¥18,800(1 人・年) | AI 20 回 / 月 | 規約を守れば商用に使える | 補償はエンタープライズ | 日本語で指示できる |
| ChatGPT | 無料 / Go ¥1,400 / Plus ¥3,000(1 人・月) | 無料版は回数と速度に上限 | アウトプットは利用者のもの | 権利は利用者へ譲渡 | 日本語で指示できる |
| Midjourney | Basic $10 / Standard $30 / Pro $60 / Mega $120(1 人・月) | 無し(定額のみ) | 加入者は作った画像を使える | 年商 100 万ドル超は上位プラン | 会話モードは多言語に対応 |
| Gemini | 無料 / AI Plus ¥725〜¥1,450 / AI Pro ¥2,900(1 人・月) | 無料でも画像を作れる | 可否の明記は無い | 所有権は主張しないと明記 | 日本語で指示できる |
料金の単位が道具ごとに違う
Adobe Firefly は生成クレジット制で、スタンダード(月 1,580 円・税込)に 2,000 クレジットが付き、標準的な画像の生成は 1 回 1 クレジットです。Canva は AI の利用枠で数え、プロは高品質な AI ツールを月 200 回まで使えます。Midjourney は Fast GPU 時間で、Basic(月 10 ドル)は月 3.3 時間です。ChatGPT と Gemini は枚数を出さず、プランごとの上限とだけ書いています。
無料でどこまで試せるか
無料枠があるのは 4 つです。Canva は AI の利用枠が月 20 回、Adobe Firefly はモデルごとに 1 日の回数が決まり毎日リセット、ChatGPT の無料版は回数と速度に上限、Gemini は無料でも画像の生成と編集ができます。Midjourney はすべて定額のプランで、無料で試す道はありません。
公式の規約は何を書いているか
生成物の権利については 4 つが明文を持ち、万一の申し立てに備えた補償は法人向けのプランに限られます。以下はいずれも公式の規約・ヘルプの記述で、法的な解釈ではありません。実際に使う前に、最新の規約をご自身で確かめてください。
生成物の権利
OpenAI の利用規約は、入力の所有権は利用者が保持し、出力は利用者が所有すると定め、OpenAI が持ちうる権利を利用者に譲渡すると書いています。あわせて、出力は特有のものとは限らず、他の利用者が同じような出力を受け取る場合があるとも書かれています。Midjourney の規約も、加入者は作った資産を法の認める範囲で所有すると書きますが、年商 100 万ドルを超える企業とその従業員は、Pro か Mega に加入していないと所有できないという条件が付きます。Canva はヘルプで、AI 製品の規約を守る限り個人でも商用でも使えるとしています。
万一の申し立てへの補償
アドビは、エンタープライズ版のお客様が対象の利用資格を購入した場合に、Firefly の一部の生成物に対する知的財産の補償が付くと書いています。Canva も、Magic Studio を使うエンタープライズのお客様には追加費用なしで AI の出力に対する補償が付くとしています。個人向けや少人数向けのプランに同じ記述は、確認した公式ページには見当たりませんでした。
透かしと来歴の印
Gemini アプリで作った画像には、目に見える透かしが既定で入ります。公式のヘルプによると、この透かしは設定(Media Watermark)でオン・オフを切り替えられます。切り替えの設定そのものが出ないのはインド・韓国・ベトナムで、そこでは AI Ultra の契約者以外、すべての生成物に自動で透かしが入ります。
目に見えない印は別の層です。Gemini で作ったすべての AI 生成メディアには SynthID の透かしと Content Credentials(C2PA)が入り、上の設定を切り替えても消えません。ChatGPT で作った対応画像にも、Content Credentials と SynthID の両方が入ります。アドビも Firefly の出力を使った所定の書き出しにコンテンツ認証情報を付けます。社外に出す資料では、目に見える透かしが載ったままになっていないかだけ、投影して確かめてください。
挿絵に使うなら、ここを見る
挿絵に使う道具は、絵の好みより先に、商用利用の条件と補償の有無で絞れます。次の 4 つを上から順に見ると、候補は 1 つか 2 つに減ります。
- 商用利用の条件が公式に書いてあるか。書いていない道具は、社外に出す資料には向きません
- 補償が要るか。広告や大量に配る資料に使うなら、法人向けのプランと補償の有無から考えます
- 透かしと来歴の印が入るか。表紙や章の扉に置く絵は、透かしが目立つと体裁が崩れます
- 料金の単位が読めるか。クレジット・回数・GPU 時間のどれで数えるかで、月にどれだけ作れるかが変わります
社外に出す前に確かめること
挿絵は作って終わりではありません。送る前に、次の順で確かめます。
- 透かしを見る。画面で小さく見えていた透かしが、投影すると目立つことがあります
- 人物・ロゴ・キャラクターが写っていないか。実在の人物や他社の商標に似た絵は差し替えます
- 独占が要る場面に使わない。同じような絵を他の人も受け取る前提なので、商標やロゴには向きません
- どの道具のどのプランで、いつ作ったかを残す。あとから規約が変わったときに追えます
- 自社とお客様の規程に合うか。生成 AI の利用を制限している取引先もあります

どの絵を、どこまで任せるか
向くのは、挿絵の役割がはっきりしている会社です。表紙の背景や使用イメージのように、写真を撮りに行けない絵を埋めたい場合は、無料枠のある道具で十分に足ります。広告や配布物に使う会社は、補償の付く法人向けのプランから考えます。
向かないのは、事実を示す絵が要る場合です。実物の製品、現場の様子、お客様の顔は、撮った写真でなければ意味がありません。また、社内の規程で生成 AI の利用を制限している場合は、まず規程の確認からになります。
挿絵より先に、資料の体裁を揃える
挿絵を足しても、ページごとに余白や書体が違えば資料は揃って見えません。先に体裁を決めてから、絵を足す順で進めると手戻りが減ります。作り方の比較はAI でパワポを作るサービスのおすすめは?、PowerPoint で直せる形で出す方法はAI で PowerPoint を作るには?、会社に入っている AI との組み合わせはAI つきのワークスペースはどれが向く?にまとめました。
Narrative は、いつもの AI に頼むと会社のデザインで揃った資料が返るサービスです。挿絵そのものは作りませんが、手元の画像を置く場所と大きさはサーバーが決めるので、ページごとに崩れません。画像を大きく引き伸ばさない、原寸以下で置くといった扱いも同じ決まりで揃います。
この記事で比べた製品
アドビの生成 AI。許可を得たコンテンツで学習し、ベータ版以外の機能で作った出力は商用プロジェクトに使えると公式に書かれている。
- 料金
- 無料 / スタンダード ¥1,580 / プロ ¥3,180(1 人・月、税込)
向いている
- 許可を得たコンテンツと権利を持つコンテンツだけで学習したと公式に書いている
- Photoshop や Express など、いま使っているアドビの道具から呼べる
向いていない
- 知的財産の補償は、エンタープライズ版で対象の利用資格を買った場合に限られる
- Gemini や GPT Images などのパートナーモデルの利用は、利用者の責任と明記されている
Canva
デザイン全般のツール。プレゼンテーションも AI(マジック生成)で作れ、ブランドキットで配色と書体を配れる。
- 料金
- 無料 / プロ ¥11,800 / ビジネス ¥18,800(1 人・年)
向いている
- 資料以外(SNS・印刷物)も同じ画面で作れる
- ブランドキットで配色と書体を揃えられる
向いていない
- 自由度が高いぶん、人によって仕上がりがばらつく
- AI の回数が月の枠で決まる
ChatGPT
OpenAI の AI アシスタント。文書・表・プレゼンを会話から作り、Excel や PowerPoint の中でも使える。
- 料金
- 無料 / Go ¥1,400 / Plus ¥3,000(1 人・月)
向いている
- 文書・表・プレゼンを作れ、既存のファイルに形式を合わせて頼める
- Excel・PowerPoint・Google スプレッドシートの中からも使える
向いていない
- 個人向けプランは月払いのみで、年払いの割引が無い
- スライドの生成は公式にベータ版とされている
Midjourney
画像と動画の生成に絞った定額のサービス。無料枠は無く、作った画像は既定で公開され、他の利用者がリミックスできる。
- 料金
- Basic $10 / Standard $30 / Pro $60 / Mega $120(1 人・月)
向いている
- 加入していれば、作った画像を法の認める範囲で自分のものとして使えると規約に書いている
- 下書きモードで案を安く大量に試せる
向いていない
- 無料で試せない
- 既定では作った画像が公開・リミックスされ、非公開にするには Pro 以上のステルスモードが要る
Gemini
Google の AI アシスタント。Canvas で文書とスライドを作り、Google ドキュメントへ書き出せる。
- 料金
- 無料 / AI Plus ¥725〜¥1,450 / AI Pro ¥2,900(1 人・月)
向いている
- Canvas で作った文書とスライドを Google ドキュメントへ書き出せる
- Gmail・Google ドキュメントなど、いつもの Google の道具から呼べる
向いていない
- Canvas で直せるのはその場の会話で作った内容に限られる
- 1 つのプロンプトに添えられるファイルは 10 件まで
よくある質問
作った画像を仕事の資料に使えますか?
公式の規約に書かれた条件次第です。Adobe Firefly はベータ版以外の機能で作った出力を商用プロジェクトに使えると書き、Midjourney は加入者が作った画像を所有すると書いています(年商 100 万ドルを超える企業は Pro か Mega が必要)。使う前に、各社の最新の規約を確かめてください。
無料で何枚作れますか?
Canva は AI の利用枠が月 20 回、Adobe Firefly はモデルごとに 1 日の回数(毎日リセット)、ChatGPT の無料版は回数と速度に上限、Gemini は無料でも画像を作れます。Midjourney に無料枠はありません。
社外に出す資料に使うときの注意は?
透かしが入っていないか、実在の人物や他社のロゴが写っていないか、同じような絵を他の人も受け取る前提か、の 3 点です。Gemini の画像は目に見える透かしが既定で入りますが、設定(Media Watermark)で切り替えられます。切り替えの設定が出ないのはインド・韓国・ベトナムで、そこでは AI Ultra の契約者以外に自動で入ります。
日本語で頼めますか?
Adobe Firefly は 100 以上の言語のプロンプトに対応し、Canva・ChatGPT・Gemini は日本語の画面でそのまま指示できます。Midjourney も、会話モードなら他の言語で使えると公式のヘルプに書かれています。
万一の申し立てに備えた補償はありますか?
アドビはエンタープライズ版で対象の利用資格を購入した場合に、Canva は Magic Studio を使うエンタープライズのお客様に、それぞれ知的財産の補償が付くと書いています。個人向けのプランに同じ記述は、確認した公式ページには見当たりませんでした。
出典
- Adobe Firefly 生成 AI を含むプランを比較確認日 2026-09-16
- Adobe Firefly に関する FAQ(Firefly の使用・商用プロジェクト)確認日 2026-09-16
- 法人のお客様に向けた Adobe Firefly のアプローチ(知的財産の補償)確認日 2026-09-16
- Adobe Firefly の生成クレジットはパートナーモデルにも利用できます確認日 2026-09-16
- Firefly を学ぶ 生成クレジットの基本確認日 2026-09-16
- Adobe Firefly Expands Globally, Supports Prompts in Over 100 Languages(アドビの発表)確認日 2026-09-16
- Canva 料金プラン確認日 2026-09-16
- Canva ヘルプ Understanding your AI usage(プランごとの AI の利用枠)確認日 2026-09-16
- Canva ヘルプ How to use Magic Studio safely and legally確認日 2026-09-16
- Canva Shield(エンタープライズ向けの補償)確認日 2026-09-16
- ChatGPT 料金確認日 2026-09-16
- ChatGPT Business の料金確認日 2026-09-16
- OpenAI 利用規約(コンテンツの所有権限・コンテンツの類似性)確認日 2026-09-16
- Comparing Midjourney Plans確認日 2026-09-16
- Midjourney Terms of Service(2026-05-27 版)確認日 2026-09-16
- Midjourney Using Images & Videos Commercially確認日 2026-09-16
- Gemini の定期購入(料金)確認日 2026-09-16
- Google 利用規約(発効日 2026 年 7 月 30 日)確認日 2026-09-16
- Gemini アプリでウォーターマークの設定を管理する確認日 2026-09-16
この記事を書いた人

Narrative を作っているチームが、実際に AI で資料を作りながら書いています。料金や機能は各社の公開ページを確認日つきで載せ、確かめられない数字は書きません。
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