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採用資料の「大切にしている価値観」のページ。青い地に 4 つの価値観を横に並べ、それぞれに 3〜4 行の説明を添えている(Narrative の作例)

社内の資料を AI に読ませても大丈夫?4 社の学習と保存の扱いを比べる

この記事の答え個人向けのプランは、既定で入力が学習に使われるものがあります。ChatGPT・Perplexity は既定で使われ、設定で止められます。いっぽう法人向け(Business・Enterprise・Team)は 4 社とも既定で学習に使いません。社内の資料を扱うなら、法人向けの契約にするか、個人向けなら設定を先に確かめてください。

公開日 更新日 内容確認日 執筆 Narrative 編集部
要点
  • 個人向けは ChatGPT・Perplexity が既定で学習に使う(設定で止められる)
  • 法人向け(Business・Enterprise・Team)は 4 社とも既定で学習に使わない
  • 止める設定の名前と場所は 4 社で違う。使う前に一度だけ確かめる

個人向けと法人向けで、既定が逆になる

この記事で扱うのは、会話で使う 4 つ(ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity)です。Microsoft 365 Copilot と Google Workspace の Gemini は、グループウェアの契約に紐づいて扱いが変わるので Microsoft 365 Copilot と Google Workspace の AI はどちらを選ぶ? に分けました。

同じサービスでも、契約しているプランによって入力の扱いは変わります。無料で試したときの設定のまま社内の資料を読ませていた、という取り違えが起こりやすいところです。

個人向け(無料・Pro など) 法人向け(Business・Team・Enterprise) 止める設定の名前
ChatGPT 既定で学習に使われることがある 既定で学習に使わない 「Improve the model for everyone」(設定 → データ管理)
Claude 利用者が選ぶ(設定で止められる) 既定で学習に使わない 「Help Improve our AI models」(プライバシー設定)
Gemini アクティビティがオンなら学習に使われる Workspace のライセンス保有者はドメイン外の学習に使わない 「Gemini アプリ アクティビティ」
Perplexity 既定でオン(学習に使われる) Enterprise は学習に使わない 「AI data retention」(設定 → Preferences)

ChatGPT

公式のヘルプには、個人向けのサービスについて「あなたのコンテンツをモデルの学習に使うことがある」と書かれています。止めるには、設定のデータ管理で「Improve the model for everyone」をオフにするか、プライバシーポータルで「Do not train on my content」を選びます。どちらか片方で足ります。

法人向けについては「ChatGPT Business、ChatGPT Enterprise、API を含む法人向けの製品では、既定で入力にも出力にも学習を行わない」と明記されています。API の利用者が自分から共有を選ぶことはできますが、明示的に選ばない限り、組織は既定で対象外です。

なお、学習をオフにしていても、返答に「良い・悪い」のフィードバックを送ると、その会話全体が学習に使われることがあると書かれています。

Claude

料金ページのモデル学習の行は、Free・Pro・Max が「オプトアウト」(=既定では使われ、利用者が止める形)、Team が「既定ではコンテンツを学習に使わない」、Enterprise が「既定でなし」と書かれています。設定の名前は「Help Improve our AI models」で、プライバシー設定の中にあります。シークレット(Incognito)の会話は、モデル改善を有効にしていても学習に使われないと明記されています。

保存期間も公開されています。会話を削除すると履歴からは即時に消え、バックエンドからは 30 日以内に消えます。モデル改善をオンにしている場合は、非識別化した形で最大 5 年間保持されることがあります。

Gemini

設定の名前は「Gemini アプリ アクティビティ」です。オンのとき、Google は「サービス(生成 AI モデルのトレーニングを含む)の提供や開発、改良」にデータを使うと書いています。アクティビティは 18 か月後に自動削除され、期間は 3 か月・36 か月・無期限にも変えられます。オフにしても、直近のやり取りは文脈に使うため最大 72 時間はアカウントに保持されます。

法人(Google Workspace の Gemini のライセンス保有者)については、「送信されたデータがモデルのトレーニングに使用されることはなく、人間が確認することもない」「許可なくドメイン外でモデルのトレーニングに使用されることはない」と明記されています。

「ドメイン外」という言い方が引っかかるかもしれません。ここでいうドメインは、会社の Google Workspace の中のことです。つまり「社外の一般的なモデルの学習には使わない」という約束で、自社のドメインの中での扱いは、管理者の設定に従います。

Perplexity

公式のヘルプには、Free・Pro・Max の利用者について「AI Data Retention は既定で有効」と書かれています。止めるには、アカウント設定の Preferences で「AI data retention」をオフにします。オプトアウトはオフにしたあとに集めたデータにだけ効き、それ以前の学習データは削除できないとも書かれています。

Enterprise は「AI の学習には一切使わない」とされ、アップロードしたファイルの保持は 7 日間です。Enterprise から個人向けのプランに下げると消費者向けの扱いに戻り、既定でオンになるので手動でのオプトアウトが必要、という注意も公式に書かれています。

法人向けにすると、いくら・何が付くか

「法人向けにしてください」と言うには、金額と、増える機能を知っておく必要があります。学習に使われない以外に、管理の仕組みが付くのがこの段です。

法人向けの入口 金額(1 人・月)
ChatGPT Business の標準シート 3,050 円から(20 ドル・年額課金。月額課金は 25 ドル)
Claude チーム 20〜25 ドル(税別)
Gemini Google Workspace の Business エディション 800 円(Starter)〜2,500 円(Plus)
Perplexity Enterprise 料金ページのエンタープライズのタブに案内があります

ChatGPT Business の公開ページには、金額のほかに SAML・SSO・多要素認証、請求と管理の一元化、利用状況の分析と支出管理が含まれると書かれています。対象は従業員 2〜200 名のチームです。「既定でビジネスデータを学習に使用しません」も同じページに明記されています。

つまり法人向けにする意味は、学習の扱いだけではありません。誰がどれだけ使ったかを管理者が見られることと、設定を個人任せにしないで済むことが、社内で配るときには効いてきます。

社内で使う前に決める 4 つ

配る前に決めておくのは、契約の種類・設定を誰が確かめるか・渡してよい資料の線引き・フィードバックの押し方の 4 つです。ここを決めずに配ると、人によって設定がばらつきます。

  1. どのプランで使うか。社内の資料を読ませるなら法人向け
  2. 設定を誰が確かめるか。個人向けを使うなら、配布前に設定の画面を見せて揃える(ChatGPT は設定 → データ管理、Claude はプライバシー設定、Gemini はアプリの設定の「Gemini アプリ アクティビティ」、Perplexity は設定 → Preferences。英語の画面では表の右端の名前で探します)
  3. 渡してよい資料の線引き。取引先との契約・個人情報・未公表の数字をどう扱うか
  4. フィードバックの押し方。社内の資料を扱っている会話では押さない
全社会の資料「来月の重点」のページ。新規 ARR・解約率・採用の 3 つの目標が、数字の帯と説明の 1 文で横に並んでいる
未公表の目標や数字が入った資料は、3 の線引きで「渡してよいか」を先に決める(Narrative の作例)

料金と一緒に見る

データの扱いは、料金と合わせて見ると決めやすくなります。4 つの比較は次の表のとおりです。

製品料金無料で使える範囲ファイルを読む作れるファイル法人の学習の扱い
ChatGPT無料 / Go ¥1,400 / Plus ¥3,000(1 人・月)無料版あり(上限つき)添付に対応文書・表・スライド既定で学習に使わない
Claude無料 / Pro $17〜20 / チーム $20〜25(1 人・月、税別)無料版あり(作成も可)PDF・Word・Excel文書・表・スライド・PDF既定で学習に使わない
Gemini無料 / AI Plus ¥725〜¥1,450 / AI Pro ¥2,900(1 人・月)無料版あり(Canvas 可)ほとんどの形式文書・スライド(Canvas)ドメイン外の学習に使わない
Perplexity無料 / Pro $20 / Max $200(1 人・月)無料版あり(作成は Pro 以上)添付に対応(上限あり)文書・表・スライド(Pro 以上)法人は学習に使わない
各社の公開情報から。確認日 2026-09-16(行ごとの日付は各製品のページに)

表の中身は 2026 年 9 月 16 日に各社の公開ページで確かめました。プランの名前も条件も変わるので、契約の前に公式のページを見てください。

資料づくりの用途での比較は 資料づくりに向く AI アシスタントは?、無料プランでどこまでできるかは AI アシスタントの無料プランはどこまで使える? にまとめています。

この記事で比べた製品

OpenAI

ChatGPT

OpenAI の AI アシスタント。文書・表・プレゼンを会話から作り、Excel や PowerPoint の中でも使える。

料金
無料 / Go ¥1,400 / Plus ¥3,000(1 人・月)

向いている

  • 文書・表・プレゼンを作れ、既存のファイルに形式を合わせて頼める
  • Excel・PowerPoint・Google スプレッドシートの中からも使える

向いていない

  • 個人向けプランは月払いのみで、年払いの割引が無い
  • スライドの生成は公式にベータ版とされている
Anthropic

Claude

Anthropic の AI アシスタント。無料プランでも Word・Excel・PowerPoint・PDF のファイルを作って渡せる。

料金
無料 / Pro $17〜20 / チーム $20〜25(1 人・月、税別)

向いている

  • ファイルの作成が無料プランでも使え、料金の段で差が付かない
  • チームと Enterprise は、既定で入力を学習に使わないと明記している

向いていない

  • 料金がドル建てで、為替によって支払額が変わる
  • PowerPoint ファイルの読み込みには対応していない
Google

Gemini

Google の AI アシスタント。Canvas で文書とスライドを作り、Google ドキュメントへ書き出せる。

料金
無料 / AI Plus ¥725〜¥1,450 / AI Pro ¥2,900(1 人・月)

向いている

  • Canvas で作った文書とスライドを Google ドキュメントへ書き出せる
  • Gmail・Google ドキュメントなど、いつもの Google の道具から呼べる

向いていない

  • Canvas で直せるのはその場の会話で作った内容に限られる
  • 1 つのプロンプトに添えられるファイルは 10 件まで
Perplexity AI

Perplexity

出典つきで答える AI アシスタント。調べた内容から文書・表・スライドのファイルを作れる。

料金
無料 / Pro $20 / Max $200(1 人・月)

向いている

  • 答えに出典のリンクが付くので、数字の裏取りがしやすい
  • 作った文書・表・スライドを Google ドライブへ書き出せる

向いていない

  • ファイルを作れるのは Pro 以上で、無料プランでは作れない
  • 個人プランは既定で検索内容が改善に使われる(設定で止められる)

よくある質問

無料プランで社内の資料を読ませても大丈夫ですか?

各社の公式ページでは、個人向けのプランについて入力が学習に使われうると書かれています(Claude は利用者が選ぶ形)。社外に出せない資料を扱うなら、法人向けの契約にするか、学習に使わない設定にしたうえで、社内の決まりに沿って判断してください。

学習に使われない設定にすれば、保存もされませんか?

別の話です。学習に使わない設定でも、会話は一定期間サーバーに残ります。Gemini はアクティビティをオフにしても直近のやり取りを最大 72 時間保持すると書いています。Claude は削除した会話をバックエンドから 30 日以内に消すとしています。

法人向けなら何を渡してもよいですか?

学習に使われないことと、渡してよいことは別です。取引先との契約で第三者提供が制限されている資料や、個人情報を含む資料は、社内の決まりと契約を先に確かめてください。

「良い・悪い」のフィードバックを押すとどうなりますか?

OpenAI は、学習をオフにしていても、フィードバックを送るとその会話全体が学習に使われることがあると書いています。Anthropic も、フィードバックを送った会話は学習に使われうるとしています。社内の資料を扱っている会話では押さないのが無難です。

どのプランを選べばよいですか?

社内の資料を日常的に読ませるなら、法人向け(Business・Team・Enterprise)です。個人で調べものに使う程度なら、個人向けで設定を確かめれば足ります。料金の比較は「資料づくりに向く AI アシスタントは?」にまとめています。

出典

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この記事を書いた人

Narrative 編集部編集部

Narrative を作っているチームが、実際に AI で資料を作りながら書いています。料金や機能は各社の公開ページを確認日つきで載せ、確かめられない数字は書きません。

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